08Kwansei Gakuin University Graduate School教授 松田 祐介理工学研究科生命科学専攻教授 宗前 清貞総合政策研究科総合政策専攻珪藻類をモデルとした海洋光合成とその制御機構の解明公共政策学(医療制度)珪藻光合成や代謝の基本的な仕組みを理解し、新たなエネルギー源や、有用物質生産につなげる海洋性珪藻は年間酸素発生の20%をも担う「地球の肺」とも言える重要生物です。珪藻は二次共生進化によって葉緑体を獲得し、その働きは陸上植物と大きく異なります。我々はこれまでに、珪藻が海水のCO2を葉緑体に溜め、効果的に固定するために必要な分子群を世界に先駆けて発見し、海洋の葉緑体に特有なCO2と光を最適利用する仕組みを解明してきました。我々の研究は、CO2が増加した未来の海で起こる変化の予測や、珪藻が生産する油脂や有用物質を利用するカーボンニュートラルな技術開発の基盤となるものです。Profile1993年北海道大学農学研究科農芸化学博士課程修了。同年4月よりカナダ、オンタリオ州立ヨーク大学理工学部、生物学科でのポスドク・助教を経て1997年4月関西学院大学理学部化学科専任講師、2008年より教授。医療はどうあるべきか医療制度の発展過程から探索する政治学は平たく言えば「もめごと」を研究の対象にする学問です。私は、日本と他国(特にアメリカ)の地方自治を比較研究するうちに、地方自治の政策評価に興味を持ち、現在は歴史的経緯を基礎に、医療制度全体がどう発展したかの分析に取り組んでいます。社会保障における受益と負担のズレというお金の側面と、医療機関に医師がどのように供給され、どのような医療サービスを提供するかという供給面から、日本の医療が今後どうなっていくのかについて考察を進めています。Profile1999年東北大学大学院法学研究科博士後期課程退学、2020年博士(法学)。財団法人ふくしま自治研修センター教授、琉球大学法文学部(政治国際関係論課程)准教授、大阪薬科大学(総合科学系)教授を経て現職。
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